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現役材料屋が暴くエヴァの装甲のヤバさ。拘束具は現代の最新素材で作れるか徹底考察

アーマー
目次

はじめに:ただのロボットじゃない!「装甲」の真実

エヴァの装甲の考察 第一歩。あれ、実は拘束具なんです

国民的アニメであり、空想科学の金字塔であるエヴァンゲリオン。
何度見ても、あの独特のフォルムと使徒との絶望的なまでの肉弾戦には血が騒ぎますよね!

そんなロボットアニメの常識を根底から覆した名作ですが、我々のような材料エンジニアの視点で見ると、さらに別の面白さが見えてきます。
いや、面白さというより、むしろ現場の絶望と言った方が正しいかもしれません。

今回はエヴァの装甲を考察するというテーマで、あのボディを覆う装甲について踏み込んで考えてみたいと思います。

すでにご存知の方も多いと思いますが、エヴァの緑や赤の装甲パネルって、敵の攻撃を防ぐための単なる鎧じゃないんですよね。
中身の生体兵器が暴走しないよう、本来の力を物理的に抑え込むための拘束具としての役割がメインだと言われています。

・・・いやいや、ちょっと待ってくださいよ!?

「暴走したら自力で引きちぎられる拘束具」って、それ根本的に設計ミスじゃないですか?(笑)
現場のエンジニアからすると、こんな狂った仕様書が回ってきたら、間違いなく胃に穴が開いて速攻で休職願を出します。

だって、少し冷静に考えてみてください。

使徒のビームや打撃を外側から防ぐ「防御力」と、内側からの暴走を抑え込む「拘束力」。
この2つは、材料に求められる性質が全く逆になりかねないんです。

外からの打撃に耐えるには、材料の「硬さ」「衝撃吸収性」が必要です。
一方で、内側からの暴走(筋肉の膨張や引き裂き)を抑えるには、ゴムのような「引張強度(引っ張りに耐える粘り強さ)」が求められます。

つまり、
外側:使徒の攻撃を防ぐ「圧倒的な硬さ(衝撃吸収)」
内側:素体の暴走を抑え込む「ゴムのような粘り強さ(引張強度)」

更に料理で例えるなら「外側はハンマーで叩いても割れないカッチカチのアメ玉なのに、内側は絶対に破れない強靭なサランラップ」を一つの素材で作れ、と言われているようなものです。

・・・もうね、物理法則を無視するにも程がありますよね。

もし、現代の最先端「セラミックス材料」をフル活用して、この悪夢のような装甲を作れとネルフ(NERV)から発注されたらどうなるか。

今の地球の技術力で、一体どこまであのスペックに近づけることができるのか?

今回は現役材料エンジニアの私が、居酒屋のカウンターでビールを片手に熱く語るテンションで、この難題を真面目に考察していきたいと思います!

現役エンジニアの絶望。あの装甲、物理的にヤバすぎない?

使徒の攻撃を受け止める?衝撃吸収と重量のジレンマ

さて、ここからは少し専門的なお話をさせてください。
エヴァの装甲(拘束具)に求められる異常なスペックと、現場のリアルな絶望についてです。

まず、エヴァって身長が40メートルから80メートルくらいあると言われていますよね。
そんな巨大な人型兵器の全身を覆う装甲を、もし一般的な「鉄」「チタン合金」で作ったらどうなるか。

結論から言うと、一歩も動けません。

動いた瞬間に自重で自分の関節がバキバキに砕け散ります(笑)
現場の人間からすると、もはや兵器ではなく巨大な金属のオブジェです。

ここで材料工学で重要になるのが「比強度(ひきょうど)」というパラメーターなんです。
これは「材料の強さを、その材料の重さ(密度)で割った数値」のことですね。

再び、料理で例えるなら「めちゃくちゃ腹持ちがいい(強度がある)のに、カロリーはこんにゃくレベル(軽い)」という、都合の良い夢の食材を探すようなものです。

信じられないほど軽くて、かつ圧倒的に強い材料じゃないと、あんなアクロバティックな前転やジャンプは絶対にできません。

じゃあ、金属より軽くて硬いセラミックスを使えばいいじゃないか、と思いますよね?
実を言うと、セラミックスは変形しにくさを示す「ヤング率(剛性)」が非常に高いという素晴らしいメリットがあります。

身近な例え話をするなら、プラスチックの下敷きを曲げようとしたときに「硬くて全然曲がらない!」と感じるのが、ヤング率が高い状態です。

使徒のビームなどの高熱にも耐えられるので、一見すると装甲にピッタリに見えますよね。

でも、ここにエンジニアを絶望させる最大の罠が潜んでいます。

セラミックスには、決定的な弱点である「破壊靭性値(はかいじんせいち)の低さ」があるんです。

破壊靭性値というのは、亀裂が入ったときに「どれだけ持ちこたえずに割れてしまうか」を示す数値です。

専門用語だと難しく聞こえますが、簡単に言うと「硬いけど、衝撃を受けるとパリーン!と一瞬で粉々になる脆さ」のことですね。

みなさんも、スマートフォンの画面を落として割ってしまった経験はありませんか?
表面はカッターで引っ掻いても傷がつかないくらい硬いのに、落とした瞬間にクモの巣状にバキバキに割れますよね。
あれと全く同じ現象が、エヴァの装甲で起きてしまいます。

想像してみてください。

使徒に力いっぱいぶん殴られた瞬間、装甲が粉々になって吹き飛びます。
そして、中から防御力ゼロの生々しい素体がむき出しになるんです。

いやいや、一撃で装甲が消滅して暴走モードに突入するなんて、悪夢以外の何物でもありません(笑)

熱に強くて、軽くて、変形しない。

でも、叩かれると一瞬で砕け散ってしまう。

これが、現実のセラミックス材が抱える「物理的な限界」であり、ジレンマなんです。

現代のチート素材!最先端セラミックスでエヴァの装甲は作れるか?

装甲の最適解?「炭化ホウ素」と「SiC複合セラミックス(CMC)」

「なんだ、結局現代の技術じゃ自重で自滅するか、一撃で粉砕されるかの二択じゃないか……」 そう諦めるのは、まだ早いです!

我々材料エンジニアも、日夜研究室で血のにじむような努力をしています。
現代のチート素材とも呼べる最先端技術を使えば、この悪夢のような装甲もワンチャン作れるかもしれないんです!

今回の考察で、私が推したい材料候補が2つあります。 まず1つ目が、「炭化ホウ素」という特殊なセラミックスです。

これは地球上でダイヤモンドの次に硬いと言われている、ロマンの塊のような素材なんですよ。 現実世界でも、最新鋭の戦車の装甲や、軍用の防弾チョッキのプレートとして実用化されています。

使徒の強力な物理攻撃やビームを正面からガッチリ受け止める「硬度」なら、この素材は文句なしのトップクラスです。 ただ、これだけだと先ほど言った「割れやすい(破壊靭性値が低い)」という致命的な弱点が残ったままですよね。 一発防げても、装甲がパリーンと割れてしまっては拘束具の役割を果たせません。

そこで登場するのが、現代材料工学が誇る本物のチート素材。 「SiC繊維強化SiC複合材料」です!

いやいや、名前が長すぎて呪文みたいですよね(笑)
専門用語で難しそうに見えますが、要するに「セラミックスの中に、めちゃくちゃ強いセラミックスの糸(繊維)を縦横無尽に編み込んで、絶対に割れないようにした素材」なんです。

料理で例えるなら、ただのゼリーはスプーンでつつくとすぐ崩れてしまいますよね?
でも、そのゼリーの中に「ナタデココ」がビッシリと編み込まれるように詰まっていたらどうでしょう。 噛みちぎるのも大変なくらい、ものすごく粘り強くなりますよね。そんなイメージです。

建物の鉄筋コンクリートと同じ原理で、ヒビが入っても中の繊維がガッチリと繋ぎ止めてくれるんです。
このCMCという素材、なんと1000℃以上の超高温に耐えつつ、金属のように粘り強く変形に耐え、しかも重さは鉄の3分の1という、ちょっと信じられないスペックを持っています。

現在、最新鋭の航空機のジェットエンジンなど、絶対に壊れてはいけない極限状態のパーツに使われ始めている最先端技術です。 これ、現場の人間から見ても「チートすぎだろ…」と震えるレベルの代物なんですよ。

つまり、外側には圧倒的な硬さを誇る「炭化ホウ素」を配置し、内側やベース部分には軽くて絶対に砕けない「CMC」を採用する。 このハイブリッド構造なら、使徒の攻撃を数発は耐え凌ぎ、かつ内側からのエヴァの暴走もギリギリ拘束できる……かもしれません!

まあ、いくら装甲を極めても、最終的にATフィールドでぶち破られたり、物理法則を無視した謎の力で溶かされたりしたら全部パーなんですけどね(笑)
それでも、現代のモノづくり技術でここまで肉薄できるなんて、エンジニアとしてはワクワクしてきませんか?

エヴァの世界にワクワクするあなたへ。今の「モノづくり」に満足してますか?

知的好奇心を大事に。まずは「技術のロマン」を一緒に語りませんか?

さて、ここまで空想科学と現実の材料技術を交えて考察してきました。 こういう技術的な妄想って、エンジニアや理系出身者なら誰でも一度はしてしまいますよね。

ネルフのエンジニアも、きっと胃に穴を開けながらこの無茶な仕様書と戦ったはずです。
翻って、私たちの現実はどうでしょうか?彼らのように、あなたも今の仕事で『無茶だけどワクワクするモノづくり』に挑戦できていますか?

「毎日、同じような品質管理のデータ入力ばかりしている」 「新しい技術を提案しても、上司にコストで弾かれてしまう」 「本当は、もっと最先端のモノづくりに挑戦したいのに上からの既定路線しか認められない……」

もしそんな閉塞感を抱えているなら、あなたのその貴重な「知的好奇心」を、いまの職場で腐らせてしまうのは絶対にもったいないです。

世の中には、まだ見ぬ次世代の素材や、エヴァのような革新的なモビリティを本気で開発している最前線の現場がたくさんあります。 このブログでは、そんな「現実の最先端技術」と「アニメのロマン」を掛け合わせて、明日からの仕事がちょっと楽しくなるような考察 をこれからどんどん発信していきます!

「こんなアニメの〇〇を、現役エンジニアの視点で考察してほしい!」というリクエストがあれば、ぜひコメント欄で教えてください。

現場のリアルな愚痴なんかも大歓迎です!
きっと共感できることもあると思います!!

では、あなたの知的好奇心を刺激する次の記事で、またお会いしましょう!

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